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キヤノンとニコン『選択』2月号・4月号(選択出版)

 一昨年、「日本製炊飯器が中国で大人気」と話題になったが、炊飯器の世界シェアは中国メーカーが相当優位にあるらしい。要は中国市場を押えれば世界市場をとったようなものなので、考えてみれば当たり前だ。白物家電は中国メーカーでも作れる。

 一方、カメラと言えば、これはもう日本企業の独壇場、中でもプロカメラマンが使用する一眼レフに至っては、キヤノンニコン以外は「ない」と言っても過言ではない。

 月刊情報誌『選択』(選択出版)2月号でキヤノン、4月号でニコンと、このカメラ二大メーカーが取り上げられていた。

 キヤノン記事の副題は、「主力事業『総崩れ』に無策の経営」、ニコンのタイトルが「名門ニコンのはかなき『余命』」、副題は「三菱グループ製造業でまた『落伍者』」だった。

 企業関係記事は辛口なものが多い『選択』(選択出版)だが、それにしても穏やかではない。

 コンデジレーザープリンタ市場の急速な縮小、というのは両社の経営環境の前提として簡単に触れた上で、それに代わる事業についての分析に、記事の多くを割いている。

 キヤノンは宇宙事業の出だしでつまづき、医療関連事業は「未知数」。ニコンは、詳細を省くがどれもダメ、「買収されるか東芝になるか」と、一刀両断だ。

 キヤノンはまだしも、ニコンはどうやら数年以内に中国、或いは台湾企業になるようだ。そうなれば、中国でのシェア拡大が見込め、復活しそうな気はする。日本メーカーが減るのは残念至極だが、社員の事を考えれば、いっそ買収された方がいいのではないか。

 華為のスマホカメラがライカ・ライセンスになったので、富士通・シャープとは競合関係にあるので難しそうだが、日本スマホも「キヤノン」か「ニコン」ライセンスのカメラを採用しないものかと思っていた。これはもしかすると、シャープ製スマホニコンのカメラが載るかも知れない。

 

『選択』2月号(選択出版)〈企業研究〉キヤノン

『選択』4月号(選択出版)名門ニコンのはかなき「余命」

「ミサイル防衛」という壮大な虚構『選択』4月号(選択出版)

 以前、どこかのお城の博物館で、「かち合い弾」の展示を見たことがある。火縄銃を両側から射ち合って、ちょうど弾丸が空中でかち合ったものだ。狙ってできるものではないだろう。「成功したら一億円」と言われても、まず御免こうむる。

 小泉政権以来、北朝鮮によるミサイルの脅威に対応すべく、我が国が米国と共同で血道をあげて開発を進めているMD(ミサイル・ディフェンス)だが、どうもこの、「かち合い弾」なのではとの疑念が拭えない。

 無論、銃弾よりも弾道ミサイルは遥かに大きく、こちらへ命中するまでの時間も長く、非常に高性能なレーダーで捉えられますよと、こういう話は知っているが、やはり信用ならない。実験ではちゃんと撃ち落しているようだが、「いつ・どこから」発射されるかわかっているものを撃つのだから、実戦と難易度が遥かに異なるのではないか。やはり、どうも眉唾である。

『選択』4月号(選択出版)に、米国製「破れ傘」に消える税金と安全、というサブタイトルの記事が掲載されていた。

「日本のイージス艦は四隻だけ。一隻が同時に撃ち落せる弾道ミサイルは数発止まりだから、北朝鮮がミサイルを乱れ撃ちしてきたら、ひとたまりもない」とのことである。

 なるほど、ちゃんと全部命中するものとして仮定しても、数が追いつかないらしい。これはいよいよ絶望的と言わねばならない。何しろ、一発でも撃ち漏らし、東京駅に着弾した日には、西は浜松町あたりまで吹っ飛ぶのだから、こんなものをアテにはしていられない。

 では、敵が核ミサイルを発射する前に吹き飛ばすしかないわけだが、『選択』4月号(選択出版)の記事では、敵基地攻撃能力の保有についても言及していた。

 私としては、これ以外に採用できる手段はないように思うが、当然外交上の摩擦は不可避であり、「よい選択」とは言えない。

 かの福沢諭吉は「政治は悪さ加減の選択である」との言葉を遺し、毛沢東は「政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治である」と喝破したが、してみると、安全保障もまた、悪さ加減の選択なのだろう。

 

参考記事:「ミサイル防衛」という壮大な虚構 『選択』4月号(選択出版)

またぞろきな臭い慶應「塾長選挙」『選択』4月号(選択出版)

 大学の「選挙」といえば、山崎豊子の『白い巨塔』が有名で、私も小説、映画、ドラマ全部みた口だが、実際の選挙については噂話を聞くくらいで、ニュースを媒体で目にしたことはない気がする。

『選択』4月号(選択出版)で、慶應塾長選挙についての記事が掲載されていた。登場人物が見事に悪者揃いで、戯画的なまでに『白い巨塔』を地でいっている。

 大学の学長選に関心を抱いたのは、多分初めてだ。

『選択』4月号(選択出版)

地味に終わった「巨頭」会談『ニューズウィーク』4月18日号(CCCメディアハウス)

 おそらく、全世界の人間がこう思っただろう。トランプ大統領と習近平主席の表情がやたらと話題になったのは、よほど目立った話がなかったからだと思う。

ニューズウィーク』4月18日号(CCCメディアハウス)によれば、中国側にとって、悪い会談ではなかったようだ。とくにシリア攻撃については、またもや中東の泥沼に足を突っ込むさまを見て、「バカめ」と小躍りしたのでは、との記事もあった。

 共産党全国大会までの間、アメリカがあちこちで忙しくしてくれるのは、たしかに僥倖かもしれない。

 

ニューズウィーク』4月18日号(CCCメディアハウス)

 

〈企業研究〉JR東日本『選択』4月号(選択出版)

 今月で国鉄民営化30周年ということで、各誌ともにJR特集を組んでいる。大抵、「JR北海道と四国はやばい」だとか「JR東日本が勝ち組、東海は新幹線依存」という常識的なことを詳しく書いているようだ。

『選択』4月号(選択出版)の企業研究もJR東日本だったが、JRグループの中では一番利益を上げている一方での、お寒い実情を余すところなく暴露している。

 田町と品川の間の新駅周辺再開発についても触れていたが、確かに冷静に考えれば、区画単位での開発をやったことのないJR東がまともな街を作れるとは思えない。横浜駅周辺のような「とりあえずビルを並べました!」というものが関の山だろう。東海が隣の駅から指をさして笑いそうだ。

拡大AIIBの未来はどこへ『ニューズウィーク』4/11号(CCCメディアハウス)

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)について、誕生のときは騒がれたが、どうも続報をあまり目にしない。大失敗なら日本のマスコミは大喜びで報じるだろうし、まずまずなのだろうと思っていた。

ニューズウィーク』4/11号(CCCメディアハウス)によると、加盟国は引き続き拡大しているものの単独融資案件は少なく、「まだまだ」といったところのようだ。

 できてから2年目なので「そりゃそうだろう」という話で、あまり面白くはなかったが、「なるほど」とは感じた。来年あたり、また続報が知りたい。

予備自衛官――人手不足「国防衰退」の恐るべき現実『選択』4月号(選択出版)

 以前、「陸上自衛隊下士官の比率が高いため、有事に兵卒を動員するだけで迅速に部隊編成が可能」という話を聞いたことがある。

 問題はその兵卒をどこから調達するかだが、『選択』4月号(選択出版)の連載「日本のサンクチュアリ」によると、東日本大震災での予備自衛官(現有3万人)の出動率は、0.4%らしい。話にならないどころの騒ぎではない。

 この原因については、防衛省自衛隊の怠慢ともいえない事情があるようだが、それにしても、これでは不安があまりにも大きい。

 ところで、中学・高校の授業に、今年から銃剣道が追加されたらしい。まさか、鉄血勤皇隊をやるつもりでもあるまいが。

『選択』4月号(選択出版)