ニュースななめ読み『選択(選択出版)』『東洋経済(東洋経済新報社)』ほか

雑誌のニュース記事を読んだ感想をつらつらと書いています。

胸部X線写真「肺がん検診」は何のため?

とかくに日本人は非合理な性格である。 世界では「無駄」と結論付けられているがん検診を、金科玉条のように墨守して続けている、と知って、改めて国民性を考えさせられた。 www.sentaku.co.jp『選択』1月号(選択出版)の記事によると、健康診断の際に撮る…

豚コレラ騒動の次は「アフリカ豚コレラ」

東京で「全国紙」というのばかり読んでいると、バカになる。世間のことに、かえって疎くなるーー、そう思えてならない。 岐阜県で12月23日から24日にかけて、大規模養豚場で「豚コレラ」の感染が確認され、7500頭の殺処分が必要となったと報じられた。驚…

東大病院で手術の「練習台」にされた患者

妙なホラーより、はるかに背筋が寒くなる話である。 『選択』12月号(選択出版)が報じた、東大病院での手術死亡事故の隠蔽事件。カルテやX線写真の画像が散りばめられていて、非常にリアルな内容だ。 www.sentaku.co.jp事件は拡張型心筋症の治療のため入…

小池百合子の学歴詐称疑惑を追う作家

今やすっかり影が薄くなった東京都知事・小池百合子。 なのに、いまだにその学歴を疑問視し、追求し続ける人が相次ぐのは、ご本人の人柄のせいなのだろうか。 サンデー毎日11月25日号では、経済小説などを得意とする作家、黒木亮氏がアラビア語を学んだ…

「横田空域」空の占領地を問題にせぬ保守勢力

こんな不条理が、平気で許されていることに驚く。 敗戦から73年が経つというのに、いまだに日本の空は米国に「占領」されたままなのだ。 www.sentaku.co.jp 横田空域というのは、東京都、栃木、群馬、埼玉、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡各県に及ぶ、広…

二階幹事長と菅官房長官の「褒め合い」記事

気色悪い記事である。 『週刊現代』11月10日号に出ていた「二階俊博×菅義偉 安倍政権のこれからを語る」という対談記事。政権の中枢にいる2人が、お互いを褒め合い、安倍首相も褒めちぎるという、実に権力べったりの記事だ。 司会の篠原文也氏が「まず…

天皇はなぜ靖国神社に参拝しないのか

長年の謎が解けるように感じた記事だ。 www.sentaku.co.jp『選択』(選択出版)11月号のこの記事を読むと、靖国神社の内部も結構荒んでいることが分かる。 記事の中心は、10月26日に、就任半年で更迭された小堀邦夫前宮司の暴言を巡る考察だが、それ以…

なるほど納得「ケント・ギルバート現象」

会心の特集と言ってよいだろう。大変面白かった。 www.newsweekjapan.jp確かに書店や新聞広告でやたらと目につくケント・ギルバートの書籍。そのタイトルは、とにかくおどろおどろしい。「外人タレント」のハシリであって彼のイメージとは相当なギャップがあ…

ウイグル人民族弾圧の壮絶

知ってはいたけど、ここまでとは、と驚かされた。 www.newsweekjapan.jp ニューズウィーク10月23日号のウイグル弾圧に関する特集で、改めて実態を克明に伝えている「再教育という名の民族弾圧」を読んで、暗澹たる思いがした。 記事によると、「研究者ら…

「クラシックに未来はあるか」という愚問

雑誌が売れない理由が、よく分かる特集である。 http://www.chuko.co.jp/chuokoron/newest_issue/index.html 「中央公論」11月号の第2特集、「クラシックに未来はあるか」を読んで、旧態依然の論考に呆れ果てた。 片山杜秀という音楽評論家と大友直人の対…

経済週刊誌は2誌もいらない

似たような企画を、交互にやっているだけではないか? ayaya030915.hatenablog.com当ブログで「週刊東洋経済」の宗教特集の記事を取り上げたのが、8月28日のこと。 それから1か月半、「週刊ダイヤモンド」の10月13日号は、「新宗教の寿命」と題して…

移民を拒絶する現実逃避の国・日本

島国根性ゆえなのだろう。 極度の人口減少と高齢化にどう対処するかが、日本の課題であることは、みんな知っている。労働人口が減って困ってしまうことも、良く理解している。 だけど、移民はイヤ。だって日本人だけの方がいいもん。移民が入り込むと、地域…

「台湾は中国との戦争に勝てる」のか?

ネトウヨとかが泣いて喜びそうなタイトルである。 www.newsweekjapan.jpイーロン・マスクの話ではない。「台湾は中国との戦争に勝てる」と題した記事のことだ。 もし中国人民解放軍が台湾進攻をしたら、圧倒的な軍事力・兵力で台湾軍は蹴散らされるのではな…

「新潮45」休刊、天ツバの他誌

なにやら大喜びしているかのような朝日・毎日両新聞と系列メディア。 憎き右傾雑誌陣営の新参者(変節者?)『新潮45』が休刊となり、「ザマアミロ」といわんばかりのお上品なバッシングが続いている。同誌に同情の余地は何らないが、しかし、水に堕ちた犬…

防衛費が膨張するのになぜ自衛隊は強くならない?

中身の予想はつくが、しかしタイトルを見ると不思議な話である。 防衛費膨張でも 「弱体化」する自衛隊 | 【公式】三万人のための総合情報誌『選択』- 選択出版 時あたかも、安倍首相が訪米して、日米貿易協議をしているところ。 日本車に25%の関税をかけら…

随分と軽くなった「文藝春秋」

雑誌の重量の話ではない。中身のことだ。 bunshun.jpトップ記事は、「昭和の怪物 7つの謎」という本が売れている保阪正康氏に乗っかる形の企画「昭和の軍人に見る『日本型悪人』の研究」というもの。お手軽な着想と言われても仕方ないだろう。 目玉は、「サ…

安倍官邸は個人の通信の「盗聴」をやっているのか

放送後、静かな話題を呼んでいた。 NHKスペシャル5月19日放送の「日本の諜報 スクープ 最高機密ファイル」。 『選択』9月号の政界スキャンが、その内容を取り上げていた。 安倍官邸「諜報・盗聴」の怖すぎる実力 | 【公式】三万人のための総合情報誌『選…

報道番組キャスター 男と女の愛憎劇

週刊ポスト9月14日号の記事タイトルを見て、昨日9月4日に「おおっ!」と思った。が、ページを開いてみると、つまらん話。テレビ朝日「報道ステーション」の男女キャスターの、中身がない思惑記事であった。 読みたかったのは、言うまでもなく、日本テレ…

稼いだカネは全部寄付?寺田倉庫社長の不思議な記事

読むほどに、不可解な記述が目につく記事である。 週刊現代9月15日号の「家も車も持たない寺田倉庫社長の人生」なる記事。全編、中野善壽という社長を礼賛している内容なのだが、読む人が読むと「?」と突っ込みたくなる記述がいろいろなのだ。 まず、外…

東京医科大学に痛烈な一撃

サブタイトルからして、強烈である。 「カネの亡者たちの腐った楽園」。今話題の東京医科大学のことだ。 こんな見出しを付ける雑誌といえば、『選択』である。 《企業研究》東京医科大学 | 【公式】三万人のための総合情報誌『選択』- 選択出版 大手のマスコ…

甲子園「滅びの美学」という残忍

夏の感動ポルノといえば、日本テレビの「24時間テレビ」が筆頭だろう。 では、高校野球は?ポルノというよりは、感動公開処刑とでもいうべきか。 ほとんどの野球少年にとって、高校がキャリアのピークらしい。だから誇張抜きで、身命を賭してやるものなん…

「ワールドメイト」驚きの集金力

宗教ほどボロい商売はない。 週刊東洋経済9月1日号の特集「宗教 カネと権力」を読んで、つくづくそう思う。 store.toyokeizai.net全体的に、訴訟を避けるために穏当な内容になっているが、所々の情報に発見がある。 中でも目を引いたのが「内幕4 ワールド…

安田純平さん救出、安倍政権の冷酷

甘ったれな国民性の割に、「自己責任」という言葉が好きな日本人である。 3年以上前に、戦地シリアへ取材に行って消息を絶った、ジャーナリストの安田純平さんについて、7月に本人とみられる映像がメディアで繰り返し流された。 だが、日本政府がそれ以前…

「日本人が知らない国際情勢」の薄さ

とにかく雑誌がつまらない。 お盆休み合併号だからだろうか。終戦記念日またぎの週だからだろうか。 ありきたりの企画ばかりで、作り置き感がにじんでいる。 中でも酷いと思ったのが、ニューズウィーク夏季合併号。 www.newsweekjapan.jpモーリー・ロバート…

雑誌の「高校特集」に思う

雑誌が繰り返し、「高校特集」を掲載する理由は簡単だろう。 卒業生や在校生の父母、我が子を進学させたい親たちが確実に買ってくれるから。 中身に新味がなくとも、そこそこ売れて稼げるからだろう。 「週刊東洋経済」のお盆休み号は「ザ・名門高校」と、ま…

銃社会・米国を悩ますもう一つの恐怖

ある夜、隣で寝ていた夫が、突如として妻にピストルを向ける。 「お前は何者だ?」といいながら。 『選択』8月号に、背筋が寒くなる記事が出ていた。 認知症患者が「銃保有」する米国 | 【公式】三万人のための総合情報誌『選択』- 選択出版 日本では認知症…

伊藤忠「カリスマ経営者」に陰り?

また談合だ。 digital.asahi.comまた、というのは伊藤忠商事のことである。 今年の1月に、JR東日本と西日本の制服でも、公正取引委員会から談合と認定されている。もはや常習犯、と言われても仕方があるまい。 伊藤忠といえば、関西弁と強烈な個性が印象…

元気出していけるのか?エーザイ

『週刊東洋経済』の「核心を聞く」というインタビュー記事に驚いた。 store.toyokeizai.net 「仏で認知症薬が保険適用外 『有用性に乏しい』の評価」という、全くセンスのないタイトルなのだが、中身は読むに値する。 「フランス保健省はアルツハイマー型認…

メディアが創作する「星野リゾート」という虚像

インタビューとは、相手の言い分を丸々承る仕事ではない。 少なくとも、ジャーナリズムの世界では、そうであったはずだ。だが今や、緊張感と火花が飛び散るようなインタビューができる「聞き手」は、本当に少なくなった。大手メディアの宮仕えの記者たちでは…

フランスの夢と現実

7月31日号の「ニューズウィーク日本版」の表紙を見て、がっかり。 「世界貿易戦争」と大書きしているのだが、週刊誌にしては遅すぎるし、タイトルとして平凡すぎる。CCCに買収されてから、すっかり元気がなくなってきた同誌を象徴する企画力の低下ぶり…