みずほ銀行システム統合『選択』(選択出版)

「徹夜や休日出勤は当たり前。毎月数人がうつ病やノイローゼでプロジェクトから抜けていく。中には突然イスから立ち上がるや、『お前らよくこんな仕事やってられるな!』と叫んでドアを蹴って部屋を出ていき、それっきり出勤してこなかった奴もいた。プロジェクトマネジャーは無論のこと、メンバーは皆、疲弊し切っている」(『選択』2016年7月号 選択出版)
 まさに絵にかいたようなデスマーチぶりで話題になった、みずほ銀行のシステム更新。「二十万人/月」という、「古代エジプトにおけるクフ王のピラミッド建設にも匹敵」するという桁外れの工数にも、爆笑させていただいた。みずほでシステム障害が発生すれば自分も困るのだが、それでもやはり面白い。
 そう感じたのは私の性格が特別悪いというわけでもないようで、ネット上では「現代のサグラダファミリア」の異名をつけられたり、ここまで企業のシステムなんぞが注目されたことはないだろう。
 その後のニュースに注目していたが、今月、ついにみずほ銀行の佐藤社長が決算報告で、「ようやく完了がみえてきた」と発言した。
 正直なところ、少し残念な気がしないでもないが、まだ油断はできない。組み上がったものがしっかり動くかが、本番である。あわててバグを見逃した日には、目も当てられない。
 早ければ2018年にも運用開始とのことだが、ネットでからかわれるのを、ぐっと我慢していただきたい。

『選択』2016年7月号(選択出版)