ニュースななめ読み『選択(選択出版)』『東洋経済(東洋経済新報社)』ほか

雑誌のニュース記事を読んだ感想をつらつらと書いています。

中国自動車市場と日系企業『東洋経済』7/15号(東洋経済新報社)

 中国の自動車年間販売台数は既に米国の1.6倍、世界最大の市場である、というのは当然のことなので驚かないが、『東洋経済』7/15号(東洋経済新報社)の「深層レポート」、「中国車の大躍進」の内容には少し驚いた。
 中国人が日本の高級家電を「爆買い」したのはもう数年前だが、いまだに中国市場というと、「薄利多売の世界」というイメージが抜きがたい。ところが、ホンダの社長は「今の中国市場には世界最先端の車が走っている」という。
 なかでも気になったのは、電気自動車(EV)だ。大気汚染対策の意味もあって中国政府がEVの普及に注力している、というのはあちこちで聞くが、EVとプラグインハイブリッド車を合わせた自動車市場での世界シェア首位は、中国の比亜迪汽車(BYD)らしい。
 BYD本社のある深圳ではバス・タクシーの電気自動車への置き換えが進んでおり、ディーゼルのバスは来年9月までに、ガソリン車も2020年までに全車EVに置き換えられ、しかもその9割がBYD製となるそうだ。
 電気自動車はインフラを整備し直す必要があるのがネックとなっているが、中国政府主導のプロジェクトとなれば、簡単に解決してしまいそうなのは想像できる。すると、今後BYDが世界最大の電気自動車メーカーとして、圧倒的な力をつけるのは間違いないだろう。
 一方の日本勢だが、まず、日産は「各社が新たに発売するEVによって選択肢が増えれば、市場は爆発的に拡大するかもしれない」と期待をこめ、18年に新型を2車種投入の予定、ホンダは世界展開に先駆けて、中国専用のEVを同じく18年に投入するらしく、両社とも相当に力を入れていると見られる。
 この記事で名前も挙げられなかったトヨタは、『選択』(選択出版)で散々指摘されていたとおり、ハイブリッドに固執してきた関係で、量産開始は2020年の予定と、昨今の中国市場のスピード感から考えれば論外と言うべき出遅れが確定してしまっている。
 プラズマテレビが消滅し、世界の亀山モデルもなくなったように、トヨタハイブリッド車が10年後も存在しているかどうかわからない。ここがトヨタのターニングポイントになった、と後に評価されるのではないかという気がする。
 
中国車の大躍進『東洋経済』7/15号(東洋経済新報社
トヨタが中国市場で「落伍者」に『選択』6月号(選択出版)